宜野湾市市民の皆様へ

私は返還された翌年に初めて沖縄へ行きました。
道路が右側通行なのも、国道の両側にズッーとフェンスが張ってあるのも、美しい砂浜がフェンスの向こうにあることにも驚きました。

それ以来、何十回、いやもっと多く沖縄へ行かせて頂きました。

仕事であったり、観光であったり、ダイビングが目的であったり、様々な理由で訪れさせて頂きましたが、あの悲惨な沖縄戦に関係する場所や米軍基地がある場所には必ず行きました。

そして、普天間基地へも行ったり、普天間基地の近くに泊まったりもしました。

ですから、どれだけ騒音が酷いのかも、宜野湾市の皆様がどれだけの危険と隣り合わせの状態で暮らしていらっしゃるかと言うことも充分に承知しています。


その上で敢えて言わせて下さい。
今回の宜野湾市市長の選挙では現職ではなく、辺野古への移転反対の候補に投票して下さい、と。

現市長は普天間埋め立てに関して何も言っておられないようですが、現市長が当選されたならば
安倍政権は「辺野古の埋め立て、辺野古への移転に宜野湾市民は賛成の意思表示をした」と必ず言います。
そして、今以上に強引に埋め立て工事を進めていきます。

その結果、辺野古の海は埋め立てられ、巨大なV字型の滑走路が造られ、今普天間基地で行われている訓練より遙かに激しい訓練が行われることになります。
現在のヘリやオスプレイよりももっと大型機の離発着訓練も行われるようになります。

宜野湾市民の皆様には大変言いにくいことですが
普天間の基地がなくなれば、辺野古や名護市の市民が自分たち以上の騒音や危険な目に遭われても構わない」
とお思いですか?

そんな利己的な考えの方は全くと言って良い程おられないと信じています。

しかしながら
現市長が当選なさったら、必ず今の皆様方以上の苦しみが辺野古と名護市の皆さんに降りかかっていくのです。

それだけではありません。

昨夏の強引な安保法制の採決を思い出して下さい。
もし現市長が当選されることになれば、安倍政権はあの暴挙すら「支持された」と言うでしょう。
明らかな憲法違反である集団自衛権を「選挙によって選ばれた政権が正しいと言うのだから正しい」と勝手に合憲だと決めつけたのです。

前の参議院選挙や衆議院選挙で集団的自衛権が争点にされたでしょうか?
全く争点として選挙が行われたのでもないのに選挙に勝てば「国民によって選挙で選ばれた政権だから、集団的自衛権を合憲だと言えば合憲なのだ」と言うのです。

宜野湾市市長さんが辺野古のことに一切触れられなくとも反対派の候補にお勝ちになれば必ず「宜野湾市民が辺野古への移転を支持した」と言います。

それで構いませんか?
辺野古周辺だけでなくもっと広い範囲で名護市の市民が今の皆様方以上の辛い生活をおくられることをお望みでしょうか?
そんなことはないでしょう?

普天間基地にいる米海兵隊は日本の平和の為に、沖縄を中国や北朝鮮からの脅威から守る為に、存在している軍隊ではありません。
海兵隊と言う軍隊は海外に遠征し戦うことを目的とした軍隊だからです。

そして、日本の平和を守ることに関して全く役に立たない海兵隊だからこそ自民党政権は沖縄に押しつけているのです。
普天間が唯一の移転先」と言うのは日本の平和にとって何の役にもたたない、邪魔なだけの海兵隊の基地など造って全国的な反対運動などを起こされたくないだけなのです。
本土の現政権支持者を敵に回したり、米国にイヤな顔をされたくないだけの理由で強引に辺野古への移転を推し進めようとしているのです。

そんな自分勝手な現政権の為に宜野湾市長を選ばないで下さい。
私は現市長に何の恨みもありませんが、辺野古の強引な埋め立てに、強引な移転に反対しない方に当選して頂きたくないだけです。

宜野湾市市民の皆さん、普天間基地の問題は必ず他に解決方法はあります。
元々、我が国の平和にとって何の役にも立たない海兵隊の基地なのですから。

沖縄の県民の為に、名護の市民の為に、現市長には投票しないことをお願いします。

今回の宜野湾市市長選挙は日本の歴史に残る選挙となるでしょう。

宜野湾市民の皆様の良識に期待いたします。